旧約聖書で笑った話(8)~こんなに立場のないことも珍しい

笑える教会・聖書のネタ

逆ギレしなかったユダ

 悪いことをしてしまったら、悪いことを他人から指摘されたら、謙虚に認めて謝る。
それが正しい道だということは誰もがわかっています。
誰もがわかっていることなのに、けっこうみんなできません。
  わかっていても、私たちは特に自分が完膚なきまでにやり込められると、かえって理屈を超 えた反発をしたくなるものです。(いわゆる逆ギレですね。)
 しかし、そういう、傍から見ていても「うわぁ…」と思ってしまうような、どうしようもなく立場がなくなってしまったときに、
逆に逆ギレをしないと、かえって、おお、この人すごい なぁ…と感心させられることもあるのではないでしょうか。
以下、旧約聖書、創世記からの抜粋です。

………
(タマルは、ユダがこの地方に来ることを知ります…。)
それでタマルは、やもめの服を脱ぎ、ベールをかぶり、着替えをして、 ティムナへの道にあるエナイムの入り口に座っていた。
それは、シェラが成人したのに、自分がその妻にされないことを知っていたからである。


ユダは彼女を見たとき、顔を覆っていたので遊女だと思い、 道端の彼女のところに行き、「さあ、貴方のところにはいろう」と言った。
彼はその女が自分の嫁だと知らなかったからである。
彼女は、「私のところにお入りになれば、何を私にくださいますか」と言った。
彼が、「群れの中から子ヤギを送ろう」と言うと、彼女は、「それを送ってくださるまで、 何かおしるしを下されば」と言った。
それで彼が、「しるしとして何をあげようか」と言うと、 「あなたの印行とひもと、あなたが手にしている杖」と答えた。

そこで彼はそれを与えて、彼女のところに入った。

こうしてタマルは彼によって身ごもった。
彼女は立ち去って、そのベール(遊女のふりをするためのベール)をはずし、またやもめの 服を着た。


 ユダは、彼女の手からしるしを取り戻そうと、アドラム人の友人に託して子ヤギを送ったが、 彼はその女を見つける事ができなかった。
 その友人は、そこの人々に尋ねて、「エナイムの道端にいた遊女はどこにいますか」と言う と、彼らは「ここには遊女はいた事がない」と答えた。
 そこで、かれはユダのところに帰ってきて言った。「あの女は見つかりませんでした。あそ この人々も、ここには遊女はいたことがないと言いました。」
 ユダは言った、「われわれが笑い種にならないために、あの女にそのまま取らせておこう。 私はこの通り子ヤギを送ったのに、あの女を見つけられなかったのだから。」


 約三ヶ月して、ユダに「あなたの嫁のタマルが売春をし、そのうえお聞きください、みごも っているのです」と告げる者があった。
 ユダは言った。「あの女を引き出して焼き殺せ」
 彼女が引き出されたとき、彼女はしゅうとのところに使いをやり、「これらの品々の持ち主 によって私は身ごもったのです」と言わせた。
 そしてまた彼女は言った。「これらの印行とひもと杖が誰のものかをお調べください。」

ユダはこれを見定めて言った。
「あの女は私よりも正しい」
(創世記 38.14~38,26)


 ここまで情けない立場に立たされることって、あまりあるものではありません。
嫁が売春した、なんだと、焼き殺せ、と偉そうに言ったら、
実は買春したのは自分のほうだと バレてしまったという、なんともばつの悪い話です。
 しかし、そこで「そんなことしてない!」だとか「あの印行とかは盗まれたんだ!」とか「だいたい俺が買ったにしても売った女のほうが悪い!」とか「騙すような女とはやっていけん!」 とか言って騒がず、
「私より彼女は正しい」と言ったユダは、大変立派だったと思います。

 しかし、女性の権利が軽かったこの時代、ここまでしないといけなかった女性は大変でしたね。
強く賢いタマルに乾杯。

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